(なぎ)の会のこと

 琴の音色は、文字通り日本人の心の琴線にふれるすばらしい響きを持っています。しかし近年は、お正月にテレビやラジオから「春の海」が流れてくるのを聴くか、日本料理店かお蕎麦屋さんのBGMで耳にするか以外は、殆んどお琴の音は聴かれなくなりました。
 最近は、ギターやピアノはどこの家にもあるようになりましたが、お琴を弾く人は本当に少なくなりました。このような状況が続けば日本の伝統楽器“琴”は近いうちに消え失せてしまいます。
 お琴は、決して古典筝曲しか弾けない楽器ではありません。多様な可能性を持った撥絃楽器です。あらゆるジャンルの曲を美しく弾くことが出来ます。

 そこで私は、お琴をギターのような身近な楽器にするために、皆に親しまれている世界中の曲(クラシック、ポップス、ラテンからロックまで)をお琴で演奏して、多くの人達に聴いてもらおうと思い立ち、1986年(昭和61年)に「凪の会」を立ち上げました。以来、「凪の会」は平成元年に第1回コンサートを横浜で開催してより、毎年1回のコンサートをつみ重ね、今年は第22回を迎えます。

 一方名古屋以西の関西を中心とする「凪の会」メンバーによる「凪WEST」コンサートもすでに4
回行われました。

 「凪の会」は、流派を超えて琴による音楽を勉強したい人たちのオープンな琴アンサンブルグループです。五線譜併用による音楽理論に基づいた指導を行っており、さらに高度な音楽表現をめざそうとする方たちの最適な学習の場となっております。

 「凪の会」コンサートのお客さまは邦楽関係以外の一般の方が多く、毎回楽しみにして下さる固定ファンもいらして、いつも大きな拍手とアンコール!!の声が掛かる盛り上がりようです。これからも「凪の会」は“楽しさ”と“感動”のあるコンサートを続けて行きます。

関東:第22回 凪の会コンサート

関西:第5回 凪の会WESTコンサート